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読書は自分を知る旅

「わかりあえない」を越える 読書記録 まとめ

「わかりあえない」を越える 読書記録 まとめ

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「わかりあえない」を越える

マーシャル・B・ローゼンバーグ【著】

今井 麻希子(いまい まきこ)【訳】

鈴木 重子 (すずき しげこ)【訳】

安納 献  (あんの けん) 【訳】

 

 本書は、NVC(非暴力コミュニケーション)について書かれている本です。

 

 本書を読んで、NVCを完全に理解したわけではないのですが

 

 おそらく「目の前で何が起きているか」に注目するのではなく、「自分の中で何を求めているか」に着目することから始めるコミュニケーション方法ということなのかなと感じました。

 

 「目の前で起きていること」に対して、「正しい、間違っている」や「良い、悪い」と言った判断をするのではなく、「自分の中で求めている」こと、「なぜ正しさを求めているのか、間違いを求めているのか」「良いと思うことで何を求めているのか、悪いと思うことで何をもとめているのか」を知ることから始める。

 

 自分の内面に目を向け、何を求めているかを見い出したとき、判断を手放すことができるようです。

 

 対話の中で、「それは間違っている」「あなたはこういう人だ」といった判断を下し伝えたところで、相手に自分自身の求めていることを伝えることは難しいと言えます。「間違っている」は、1つの正解に対して無数に存在するからです。

 

 自分が求めていることが明確でないと、「わかりあう」ことは難しい。

 

 相手を言い負かす、誤らさせることで自分が本当に求めているものに辿りつけるとは限らない。

 

 相手に伝えたいときこそ、自分の内面を知ることが重要。

 

 「わかりあえない」を越えたい人へおすすめの本です。

もくじ

第Ⅰ部 平和のことば・NVCの仕組み

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第Ⅱ部 NVCの応用

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第Ⅲ部 社会を変える平和のことば

 

raikuhon.hatenablog.com

称賛やほめ言葉よりも感謝を/「わかりあえない」を越えるを訪ねる3

『すごい』よりも『ありがとう』

 「すごい!よくできたね」

 「本当に気が利くね」

 「優しいね」

 こんなふうに誰かをほめたこと称賛したことは誰しもあるのではないでしょうか?

 

 今回読んだ本には、称賛やほめ言葉よりも感謝をしようとあります。

 それはなぜなのでしょうか。

本日の読書

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「わかりあえない」を越える

マーシャル・B・ローゼンバーグ【著】

今井 麻希子(いまい まきこ)【訳】

鈴木 重子(すずき しげこ) 【訳】

安納 献 (あんの けん)  【訳】

褒め称えるということ

 本書によると、称賛する褒めるというのは、非難や叱責することと同じ型だと言います。

 

 非難することや叱責することで、相手の行いを止めるようにコントロールしようとするように、褒める、称賛することで相手にその行いを促すようにコントロールしようとする。

 

 非難も称賛も、相手をコントロールしようという意味では、同じと言えるようです。

 

 こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。

  • ほめて伸ばす
  • 甘やかすとろくなことにならない

 

 どちらも、相手の行動に制限をかけたり、促すことで、思うようにコントロールしようとしているとも考えられるのではないでしょうか。

 

 「いつも優しいね」という褒め言葉は、いつも優しくあることを促す効果があるのではないでしょうか。人には感情の浮き沈みや体調の変化があります。気持ちの落ち込んでいるとき、体調不良のときなど優しくできない場合があります。優しくする余裕がなかったとき、ほめ言葉から外れたとき、自分を責めて落ち込むことになるかもしれません。

 

 ほめ言葉の範囲から外れた時に、相手が相手自身を責める結果になる可能性があります。

 

 本書では、称賛よりも感謝をしようと書かれています。

感謝を伝えよう。

 本書によると、感謝とは相手の行動によって、どれほど自分の人生が豊かになったかを伝えることだとあります。

 

  1. 相手のどんな行動が、自分の人生を豊かにしてくれたか。
  2. 相手の行動によって、自分のなかにどんな感情が生まれたか
  3. 相手の行動によって、自分のどんな求めていたものを満たしてくれたのか

以上の3点を伝えることが『感謝』になるようです。

 

 それら3点を見てみると、確かに相手への批評や決めつけはありません。

  • 自分自身になにが起きたか
  • そのときに私はどう感じたか
  • 自分自身の何を満たしたか

すべて自分自身におきたことです。

 

 感謝をすることは、相手の行動によっておきた自分の幸せを伝えているにすぎません。そこに相手をコントロールしようという意図は存在しません。

 

 感謝には、相手の行動を制限しようという意図はなく、相手の行動で起きた幸せを分かち合える効果があるのだと本書を読んでいてわかりました。

 

 称賛やほめ言葉は

 

 相手の行動を縛る呪いの言葉になることがある。

 

 代わりに感謝の言葉を送ろう。

 

 感謝は、相手のしてくれたことで自分におきた

 

 幸せを分かち合う祝福の言葉。

 

 幸せを分かち合うことこそ、互いに祝福をもたらす。

 

 本を巡る旅におつきあいいただきありがとうございました。

間違えたと感じたときにどんな言葉をかけているか?/「わかりあえない」を越えるを訪ねる2

自分の過ちにかける言葉

 失敗したと感じたとき、自分にどんな言葉をかけるでしょうか。

 

 「そんなこともできないなんて、自分はなんてダメなんだ」

 

 「間違うなんてありえない!恥ずかしい!」

 

 「自分には向いてなかった」

 

 思いのほか、自分には厳しい叱責をしてしまっているなんてことはないでしょうか?

 

 もしも、その言葉を誰かに投げかけていたなら、とてもひどい言葉だと感じるのではないでしょうか。

本日の読書

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「わかりあえない」を越える

マーシャル・B・ローゼンバーグ【著】

今井 麻希子(いまい まきこ)【訳】

鈴木 重子(すずき しげこ) 【訳】

安納 献(あんの けん)   【訳】

間違ったときどんな言葉が聞こえるか?

 今回の読書では、「自己教育」の内容に興味を持ちました。なぜなら、上手くいかなかったときにどう自分に対応するかということをあまり考えたことが無かったように思えたからです。

 

 本書によると、自分自身の教育には子どものころに親から言われた言葉を用いるとあります。

 

 「そんなことをやったらだめ!」

 

 「わがままを言わない!」

 

 「なんでいうことを聞かないの!?」

 

 「だらしない!」

 

 これまでに、教育として「こうあるべきだ」と習ってきたことから外れたと感じたときにこれらの言葉を用いて自分を責めるようです。

 

 「子どもを頭ごなしに叱ってはいけない」と教わっていたとして、その教えを破った場合。自分の心の中で次のように語りかけ自己教育をすると考えられます。

 

 「子どもを頭ごなしに叱ってしまうなんて、やってはいけないことをしてしまった。自分はなんてダメな親なんだ!自分は間違っている!」

 

 この考えには、

 

 「そんなことをやるなんてダメ!」と

 

 「そんなことをするのは、人として間違っている!」という子どものころにかけられた言葉が入り込んでいると予想されます。

 

 そんな叱責からは何が得られるでしょうか?

 

 本書にあるように、罪悪感と落ち込み、そんな自分への恥ずかしさではないでしょうか。

 

 自分が何か教わったことからはみ出したときに、心の中でつぶやいている言葉に耳を傾けてみると、どこかで聞いたような言葉だなんてことはないでしょうか?

 

過ちを感じたときは共に感じる

 本書では、自己教育には、まずは自分のニーズ(求めるもの)を明確にすることこそ重要とあります。

 

 「子どもを頭ごなしに叱ってしまった」ならなぜその行動を求めたかをまずは明確にするようにします。

 

 「命の危険がある行為をやめさせたかったから」

 

 「将来の役に立たないと感じたから」

 

 「だらしのない大人になると思ったから」

 

 「自分のスケジュールに支障をきたしそうだったから」

 

 自分自身のニーズを知ることで、罪悪感や落ち込み、恥ではなく、次につながる成長を得られる。その時の自分が求めていたものを現在の自分自身が共に感じることで、新たに成長する機会を見い出すことができる。

 

  • 自分の求めるものを明確にすること。
  • これまでに教わった「こうあるべき」ができなかった自分を叱責することを手放すこと。

 以上2つが自分の成長につながるというのは、新たな発見であるように思えました。

 

 あなたは、これまでどんな言葉で叱られてきただろう。

 

 自分を叱るとき、あなたはどんな言葉をかけるだろう。

 

 誰かを叱るとき、あなたはどんな言葉をかけるだろう。

 

 いまのあなたも、これまでのあなたも、そしてあの人も

 

 叱られたときに、必要としていたのは、

 

 共に感じてもらうことだったのではないだろうか。

 

 本を巡る旅にお付き合いいただきありがとうございました。

心の語彙力/「わかりあえない」を越えるを訪ねる1

鮮明に感じることができているか

 嬉しい、楽しい、悲しい、怒り。

 

 日々感じている感情。

 

 鮮明に感じることができているでしょうか。

本日の読書

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「わかりあえない」を越える

マーシャル・B・ローゼンバーグ【著】

今井 麻希子(いまい まきこ)【訳】

鈴木 重子(すずき しげこ) 【訳】

安納 献(あんの けん)   【訳】

感情の解像度を上げる

 今回の読書では、自分自身の心に湧き上がる感情についての話が印象的でした。

 

 楽しいと一言で言っても、好奇心を刺激する楽しさや、思ったように動ける楽しさなど様々な楽しいがあります。

 

 悲しいと一言で言っても、大切なものを失う悲しみ、できないことで満たされない悲しみなど、悲しいも様々です。

 

 いつも感じている感情をおおまかな一言で済ませると、「どうして楽しいのか、悲しいのか」がぼやけてしまって見えなくなることがあるようです。

 

 『楽しい、刺激的、充実感、連帯感』

 

 『悲しい、孤独感、後悔、未練』

 

 『嬉しい、共感、達成、愛情』

 

 『怒り、嫉妬、恨み、不満』

 

 感じていることを、よりぴったりな言葉を当てはめて感じ取ることができると、本当に求めていることがわかるようになります。

 

 「なんかムカつく」では、相手と話し合い理解しあうことは難しいように思います。

 

 「なんかムカつく」と相手に伝えたとしても、相手も理解しようがないので、なにをどうすればいいのか理解できずに、ただ否定されただけだと感じてしまいます。

 

 理解しあうための話し合いには、まず自分のなかの感情(先の例だと「なんかムカつく」)を鮮明に理解することが必要なようです。

 

 自分の感情の理解から「わかりあう」ことは始まる。

 

 自分の感情を鮮明に理解するには、様々な感情にぴったりと当てはまるように、多くの言葉を知っていることが重要なんだと今回の読書でわかりました。

 

 赤色と一言で言っても、朱色、ワインレッド、バラ色と様々な赤がある。

 

 本と一言で言っても、小説、自己啓発、雑誌、マンガ様々な本がある。

 

 感情も一言では言い表せないように様々ある。

 

 「わかりあう」ためには、より鮮明に感情を知ることが必要。

 

 ぼやけた自分の感情にピントを合わそう。

 

 …さあ、どんな景色が見えるかな?

 

 本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。

小さな習慣 読書記録 まとめ

『習慣化』をテーマに書かれた本、小さな習慣

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小さな習慣

ティーヴン・ガイズ【著】

田口 末和(たぐち みわ)【訳】

 

 本書は、新しい取り組みを習慣にするためのノウハウが書かれた本です。

 

 著者のスティーヴンさんは、習慣化するために取り組むことを、ばかばかしく思うくらいに小さくして行うように提言しています。

 

 小さくすることで、気持ちの変動に左右されることなく習慣化できるようです。

 

 できないことをできるようにするには、できないことをできるように目標を立てて取り組んでいくかと思います。

 

 しかし本書ではできること(ばかばかしく思うくらいに小さくした目標)からはじめて、まず成功を収めてから、「おまけ」でできないことに取り組むことを推奨しています。

 

 確実に「成功を収める」ことで、情熱を絶やさずに継続できるという利点があるようです。

 

 これまで、習慣化しようと一生懸命に取り組んだけど失敗を味わった、挫折したという方には、新たな成功への道筋を示してくれる本となっているように思います。

 

もくじ

第1章 小さな習慣とは何か?

 

raikuhon.hatenablog.com

 

 

第2章 脳を味方にする効果的な方法

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第3章 モチベーションとわずかな意志の力

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第4章 小さな習慣を成功させるための心構え

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第5章 小さな習慣はなぜ優れているのか

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第6章 大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ

 

raikuhon.hatenablog.com

 

第7章 「小さな習慣」を失敗させない8つのルール

 

raikuhon.hatenablog.com