成功したと思わせる期待感という落とし穴/小さな習慣を訪ねる5
すでに成功したと感じてしまうもの
早い段階で満足感を得たり、成功への期待が高まったりすると、すでに成功したように感じると、今回の読書にはありました。
慣れなくて、途中でやめてしまう、忘れてしまうというのは、想像が付きやすいですが、「成功する!」と感じるとそこで止まってしまうというのは、案外想像しないパターンではないでしょうか。
今この記事を書いている時点で、ある童話を思いだしました。
それは、『うさぎと亀』です。
うさぎと亀の競争。
途中まで先行していたうさぎがゴール目前で勝ちを確信し、昼寝をしてしまう。そして後からやってきた亀に負けるという話しです。
うさぎは、ゴール目前で「勝ったも同然」と考え、勝ったと感じて走ることをやめてしまったのです。
「うさぎと亀」は、今回の読書内容とまさに当てはまっているように思えます。
習慣化の意外な落とし穴は、目標の設定、ゴールを決めることなのかもしれません。
習慣とは、続けること。
目標とは、到達すること。
新しい習慣を取り入れたいと考えたとき、「まずは、○○までできるようになる」など、目標を立てるかもしれません。
そうすると、目標達成目前であたかもできたと感じゴール目前でやめてしまう。
そこで役に立つのが、小さな習慣のようです。
小さな習慣は、習慣化したいもの事柄を最小化するもの。
最小化することで、面倒くさくなくなり、難しく感じることがなくなります。
最小化することで、過度な期待を持たなくなり、大きな達成感を味わうこともなくなります。
面倒くさい、難しいと挫折することも防げれば、過度な期待からくる錯覚でやめることも防げるはずです。
小さく取り組むことで、感情の上下からくる、意志の力の消耗を防げる。
感情の下がりだけでなく、上がりにも注目する必要があることが今回の読書ではわかりました。
さあ、ゴールは目の前だ。
「ゴールしたら何をやろうか」
「ここまで、大変な道のりだったな」
今立っている場所は、どこだろう?
帰るまでが、遠足なのだ。
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回も前回に引き続き、「習慣化」がテーマの本を読みました。
小さな習慣
スティーヴン・ガイズ【著】
田口 末和(たぐち みわ)【訳】