本を訪ねる

読書は自分を知る旅

Think clearly(シンク・クリアリー)を読む④

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 風景を眺められるくらいの速さで人生を歩こう

 車のようなすぐに目的地に行ける

 乗り物って便利ですよね。

 

 目的地にすぐいけるということは

 次の目的に早く取り掛かれるのですから。

 

 ただ、速く移動するということは

 道中の風景や雰囲気、匂い、音などに

 気づき楽しむことは

 難しいのではないでしょうか?

 

 今回の読書では

 速い(または早い)ことは

 必ずしも良い結果を招くわけではない

 ということに気づかされました。

本日の本

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Think clearly

(シンク・クリアリー)

ロルフ・ドベリ【著】

安原 実津(やすはら みつ)【訳】

歩くヒントになるコトノハ

 そもそも、私たちの脳は、「短期間に一気に状況が変わるような展開」を好むようにできている。

 何かがピークに達したときやどん底に落ち込んだとき、急激な変化、世の中が騒然とするようなニュースなどに大げさに反応する。一方、ゆったりとした展開にはほとんど気づかない。

 そのため、私たちは「何もしない」よりは「している」ほうを、「思案する」よりは「せっせと働く」ほうを、「ただ待つ」よりは「積極的に動く」ことのほうを、高く評価してしまう。

目的地に急ぐあまり、見落としていることはないか?

 今回読んだ範囲から感じたことは

 急ぎすぎるあまり

 見落としていることがあるのではないか

 ということです。

 

 例えば、「投機」と「投資」です。

 本書ではどちらにも

 勝者と敗者がいることを前提に

 大きな成功を収めているのは

 「投資家」だと書かれています。

 

 著者は理由として

 「費やす時間の長さ」の違いを

 あげています。

 

 従来の「投資」は「投機」と違い

 自分たちの熟知しているものに

 長い時間をかけて「投資」を行う。

 

 「投資」のほうは

 「投機」よりも短い期間で

 売買しないため

 取引費用が少なくて済むといった

 メリットがあるようです。

 

 本書には次のようにも

 書かれています。

 

 『本でもその時々の

 流行りの本よりも

 長年、売れていて

 読まれている本の方が

 トータルでは多く読まれている』

 たしかにその通りだと思いました。

 

 そして、「天職」について

 「天職」を本書では

 神のお告げのように書かれていますが

 私のように

 持って生まれたものと

 感じる人もいるのではないでしょうか。

 

 どちらにしても

 すぐに達人の域に達するような

 イメージを持ってしまいます。

 

 「天職」というものについて

 少し考えてみました。

 

 あっという間に苦労なく

 手にした職に対して

 思い入れや愛着がわくのだろうか?

 生きがいを持って

 取り組めるのだろうか?と

 すこし疑問を感じてしまいました。

 

 すぐに達成できるということは

 そこに愛着のわくような歴史や

 できごとが起こりにくいのでは

 ないでしょうか。

 

 「天職」より

 「得意なもの」

 「好きなもの」に加えて

 他の人が「高く評価してくれること」

 仕事に選ぶといいと本書にはあります。

 

 楽しみながらも

 努力を必要とし

 少しづつ試行錯誤しながら

 上達していく。

 

 スピードはないものの

 上達するまでに

 経験や歴史を築く。

 

 上達という目的地に着くまでに

 道中の風景を楽しめることこそ

 仕事をすることで幸せを感じたり

 自信を持つことには

 必要なのかもしれません。

 

 目的地に早く着くことを

 意識するあまり

 焦り、イラ立ちを

 覚えるようなことが

 あるとするなら

 ほんの少し

 風景を眺めるように

 いまの状況を見てみる。

 

 1週間前…

 1か月前…

 1年前…

 振り返ってみると

 案外しっかり進んでいることに

 気づくかもしれません。

 

 そして今の状況に

 成長できる機会や

 今後に生かせるものは

 ないでしょうか?

 

 目的地へ向かう途中

 様々なことを感じてみようと

 思いました。

 

 最後まで読んでいただき

 ありがとうございました。