本を訪ねる

読書は自分を知る旅

いいときも、わるいときも、ひとりじゃない/GIVE&TAKEを訪ねる3

ひとりではないことを知る

 こんにちは、ライクです。

 今回も前回に引き続き、「与えるをテーマにした本」を訪ねていきます。

 

 いい成果を出したとき、はたまた悪い状況におちいったとき。どんなときにも人は、1人であるように感じるときがある。

 

 1人に感じたとき、どういう歩の進め方をするのでしょうか。

本日の訪ねる本

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GIVE&TAKE

「与える人」こそ成功する時代

アダム・グラント【著】

楠木 建(くすのき けん)【監訳】

歩くヒントになるコトノハ

 「悪気がなくても、人は自分の貢献を過大評価し、他人の貢献を過小評価する」

皆が「与えている」ことに気付く

 よい成果を出したとき、「誰よりも自分が貢献したからだ」と思ったり、反対に忙しく大変なときに、「私ばっかりが大変な目にあっている」と感じたりすることはないだろうか。

 

 今回の読書では、「責任のバイアス」というものが紹介されている。「責任のバイアス」とは、相手の努力に対して自分の貢献を高く見積もることをいうようだ。

 

 「責任のバイアス」の要因のひとつに、受け取る情報量の差があると本書にはある。

 

 人は、「他人がしてくれたこと」より、自分が「してあげたこと」に関する情報を多く手に入れる。

 

 自分のことはよく把握しているが、ほかの誰かの努力は見える範囲でしか情報が得られないため、自分の努力や、貢献度の方が他の人のものよりも、多く感じてしまう。

 

 成功に導かれたとき、周囲のサポートに目をやらず、さも自分自身の努力のみで成功したと思い込んでしまったら、次の取り組みは、どのような結果を得られるだろうか?以前、支えてくれた人たちが離れてしまったら、成功への道筋をたどれるだろうか?

 

 困難な局面に達したとき、自分の貢献だけに目を向けていたら、周囲を尊重することが難しく、協力してピンチをのりきることは出来なくなってしまう。自分ばかりが多く貢献し、大変な目にあっていると感じてしまうと、チームやパートナーを過小評価しやすくなる。

 

 いいときも、わるいときも、「私だけ」の立ち位置は、良くないようだ。

 

 「責任のバイアス」を克服するには、自分自身の貢献度合いを評価するまえに、他の人の努力や貢献を、リスト化することがよいと本書には書かれている。

 

 仕事だけでなく家事の分担でも、「自分がいたからこそ」や「なんで自分だけ」と思うことは、誰にでもあること。

 

 自分が多くのことを「与えている」と感じた時は、周囲の努力や貢献を探してみよう。

 

 どんなときも誰かの支えや貢献がある。

 

 それを忘れないことが、謙虚でいることに役立ち、心に安定をもたらす。

 

 謙虚さと安定感は、周囲に自信と安心感を「与える」ことにつながる。

 

 本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 またどこかでお会いしましょう。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [ アダム・グラント ]

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