アドバイスについての話し。救いはひとそれぞれ。/LISTENを訪ねる12
助言や、救いは真実ではない。
「助けてあげよう」や、「解決してあげよう」という気持ちを持って、質問や回答をすることは、真に相手の状況の打開には、つながらない。
何をもって助かるか、解決とするかは、当人しかわからない。
善意が、相手にとって意にそぐわない場合。「理解されていないな」と感じる。
善意が、相手を理解することを阻む。
相手の悩みに対しての質問や回答に、「わたしなんか、こうだったよ。あなたはまだマシよ。」や、「こうやったほうがいいと思うけど、どうしてそうなるの?」、「それって、こういうことだよね?おかしいと思わない?」など、「こうやったほうがいい」という善意が含まれているとしても、その善意が正しいとは、限らない。
アドバイスは、主観的なものが含まれてしまう。
アドバイスのはずが、含まれた主観で、相手を否定しまうことにつながることもある。返って自信を失うような結果になってしまう。
解決の道は、1つとは限らない。
自分にとって解決の道だったものが、相手の解決の道でないこともある。
解決の道筋は、結局のところ自分自身が知っているということが多い。正確には、自分が選んだと感じることが正解ということかもしれない。
相談に対しての回答や質問は、「救ってあげよう」や「解決してあげよう」とアドバイスをするより、聴くことに徹することがいいようだ。
「自分に相談を持ちかけてくれたなら、自分の知識や経験、価値観からアドバイスを…」と思ってしまうが、一度落ち着いて、相手の話を聴いてみる。
そもそも、相手が相談相手に選んだのは、「良いアドバイスをしてくれそうだから」なのだろうか?「しっかり話を聴いてくれそうだから」だろうか?
質問や回答は、純粋に好奇心や興味から返す。
今回の読書では、「まずは、聴くことに徹する」これを肝に銘じようと思いました。
質問や回答から、善意、主観を手放す。
それが、相手の視界のもやを晴らし、解決の道を照らしてくれる。
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回も、聞くことをテーマにした本を読みました。
LISTEN
ケイト・マーフィ【著】
篠田 真貴子(しのだ まきこ)【監訳】
松丸 さとみ(まつまる さとみ)【訳】
LISTEN--知性豊かで創造力がある人になれる [ ケイト・マーフィ ] 価格:2,420円 |