聴くとは、相手に相手自身を知ってもらうこと/LISTENを訪ねる2
聴いて、聴く。
「聴く」とは、何かを教えたり、影響を与えたり、批評したり、評価したり、正しいやり方を示したりするものではありません(「ほら、教えてあげる」「恥ずかしがらないで」「うまいね!」「パパにニコニコして」)。「聴いてもらう」とは、「相手が自分を体験すること」を体験することです。
LISTEN CHAPTER2 私たちは、きちんと話を聞いてもらえた経験が少ないより。
LISTEN
ケイト・マーフィ【著】
篠田 真貴子(しのだ まきこ)【監訳】
松丸 さとみ(まつまる さとみ)【訳】
話を聞いて、それに対して「こうしたらいいよ」とか「それは違うと思うよ」ということはよくあると思います。
「どうしてそう思うの?」と相手に聞くよりも、先にアドバイスや判断をしがちかもしれません。そのほうが手っ取り早いし、質問や相談をされたら、普通は答えるものだと認識しているからというのもあるかもしれません。
でも、相手が話す理由が、答えを知ることや、共感を求めているとは限らないんだろうなというのが、今回の読書ではわかりました。
ただ、聴いてもらいたい、それ1点に尽きる場合もある。
誰かに「聴いてもらって、聴いてもらう」
そして聴かれた相手が相手自身のことを知る。
世の中の会話には、判断、評価、提案があふれている。
それは、子どものころから、そういった会話に触れてきたからだ。
聴かれたら、聴く。
そんな会話が増えたなら、自分を深く知るきっかけが、多くの人に訪れるのだろうか?
会話の選択肢に「聴く」というものがあることを見つけるきっかけになりました。
「そうなんだ、それはどうしてそう思うの?」
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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