本を訪ねる

読書は自分を知る旅

聞くことって大切

 予想や想像よりも聞く

 今回は

 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 第三章『みなみはマーケティングに取り組んだ』の読書感想になります。

f:id:raiku8:20201209140107j:plain

もし高校野球の女子マネージャーが

ドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎 夏海 (いわさき なつみ)【著】

それぞれで目的や目標は違う

 第三章『みなみはマーケティングに取り組んだ』を読んで「聞くことって大切」なんだと改めて感じました。

 

 会社などの大勢が集まる場所で、全員が希望の目的や目標をもって取り組むことは難しいと思います。

 

 なぜなら、人それぞれ様々な目的があり、会社にも色んな役回りがあるからです。

 

 本書の野球部のキャプテンである星出純の置かれた立場や自身の目的を見るとわかりやすいです。

 

 第三章にある、キャプテン星出純の言葉…

 「自分の実力を見極めたくてやっている野球で、みんなのことにも気を遣わなければならないキャプテンであることは、はっきり言って負担なんだ」

 

 星出純は、野球で自分の実力を確かめたい。

 つまり、自身と向き合うことが目的です。

 

 しかし役回り的には、キャプテン。

 キャプテンは他の部員たちへの気配りを必要とされます。

 

 自身の希望と実際の役回りが違う。

 

 これでは、モチベーションが上がることは難しく、本来の能力を出すことも困難な状況と考えられます。

聞くことからはじまる

 本人の希望と役回りが一致することでモチベーションもアップし、真剣に取り組めるので、結果を出しやすくなるはずです。

 

 役回り優先で、立場を決めたりすると結果的には、その人の本来の能力を発揮できない状況を作り出してしまうことになると感じます。

 

 周りから見て、能力も充分にあるし、やる気もあるから、みんなをまとめることも率先してやってくれるだろう。

 そういった予測。

 

 やる気があるから、きっとチームのまとめ役として力を発揮したいに違いない。

 といった予想。

 

 予測や予想というのは、あくまで本人の明確な意思ではありません。

 それらをもとに相手の役回りを決めるのは危険だと感じます。

 

 やはり、ベストな役回りの決め方としては、本人に希望や目的、目標を聞くことだと考えます。

 

 たとえ、聞いて本人の意向に応えられない場合でも、聞くことから始めることで、新しい目的や目標を見出すきっかけになるかもしれません。

 

 予想や予測で誤解や不信感をもったままになるよりも、本人の希望や意思を聞く。

 第三章を読んでいてとても大切なことだと感じました。

第三章『みなみはマーケティングに取り組んだ』より

 部員たちは大なり小なり知られざる一面というものを持っていた。

さいごに

 第三章も、会社やビジネス以外の場所で役立てることのできるものとなっています。

 親子や夫婦など、家庭環境でも予想や予測などで決めることより、相手に聞くことから始めることって、とても大切なことだと思います。

 

 「あいてはこうおもっているだろう」と想像で判断していることはないか?

 一度立ち止まって、話を聞いてみるように心がけたいです。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 ホンヨミで聞くことの大切さを学ぼう!

 

 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 第二章、読書感想はこちら↓

raikuhon.hatenablog.com

 

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫) [ 岩崎 夏海 ]

価格:649円
(2020/12/20 10:34時点)
感想(13件)