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読書は自分を知る旅

自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくるを読む③/価値から成功を見い出す

 目標指向の人生か自分の価値に従って生きるか

 目標を持って行動を起こしたことはありますか?目標を目指して行動を起こしているときや、目標を達成した後、どんな気持ちになったでしょうか?今回は目標を達成するまでに何を基準にするのが望ましいかを考える読書でした。

本日の本

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自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる

ラス・ハリス【著】

岩下 慶一(いわした けいいち)【訳】

歩くヒントになるコトノハ

 成功の定義に縛られるとストレスと不幸は避けがたい(目標を達成した時だけ束の間の喜びが訪れるが)。そこで私は、今までと革新的に異なる成功の定義を提案したい。それは「真の成功とは、自分の価値に従って生きること」というものだ。

価値ある道を歩く

 目標にたどり着く道は時として、耐えないといけないことがあったり、達成までに費やす時間の長さに焦りを覚えたりするときがあります。

 

 例えば、「老後に充実したくらし」をするという長期的な目標を立てたとします。誰でも働く時期を過ぎた後の生活に心配や不安を覚えたりするものだと思います。そのために、備えられるときに備えることはとても大事なことではないでしょうか。

 

 ただ、その老後の長い長い目標のために、今できることを過剰に我慢、節制したとしたらどうでしょうか?老後に目標を達成した時に、目標達成のために若い頃にしかできないことを我慢しやってこなかったことに後悔をしたりはしないでしょうか。

 

 老後のために、家族との関りよりも、仕事に打ち込む。子供の成長過程を感じることなく子供は成人。これまであまり接することのなかった子供となにを話せばよいのかわからない。夫婦関係も仕事一辺倒だったのでどこか冷めた関係になっている。

 

 老後の生活資金を備えるという目標は達成したのにも関わらず、仕事に打ち込んできたために、家族関係も冷めていて、趣味らしい趣味もない。目標は達成されているのにどこかむなしい。今度の目標はどうしようか…。

 

 目標は叶えると、次の目標を持たなければ道に迷ってしまう。成果を得るまでに犠牲にしてしまうこともでてくる可能性もあります。

 

 そもそも、なぜ目標を持つのでしょうか?それは自分の価値の実現のためではないでしょうか?

 

 では、目標よりも価値に重心を置いたとしたらどうでしょうか。先ほどと同じように老後に備えるという目標を持って行動するとします。

 

 目標は、「老後を充実したくらしにする」とします。目標を決めるために用いた価値は「いつまでも家族と幸せでいたい」だとします。まとめると「いつまでも家族と幸せに暮らしたいから老後を充実したくらしにする。」ということになります。

 

 価値は「いつまでも家族と幸せでいたい」です。目標よりも価値に重心を置いた行動を行っていきます。

 

 価値に成功を見い出すことは、すぐにでもできると本書にはあります。この場合も、価値に重心を置けば、家族と幸せの感覚はいつでも共有できるはずです。

 

 価値が成功ならば、老後のために仕事をバリバリこなしながらでも、家族と幸せでいるためにできることを見つけようとするはずです。学校の行事などに参加できなくても、日々どんなことが学校でおきているのかや、何に興味があるのかなど話を聴くことはできないか。忙しい中でも夫婦間で共通の楽しめる趣味がないか。やり方によっては、いつでも成功を導き出せる。

 

 目標達成に集中するあまり、その途中にあるものを見落としてしまうよりも、価値に成功を見い出し、過程に幸せを見い出した方が、目標達成するまでにより多くの幸せを人生に見つけられるような気がします。

 

 まずは自分の価値を見つめ、その価値の上に目標を立てる。そうすることで、瞬間瞬間に楽しみを見つけながら目標に向かっていける。価値が目標と自分を良い結果に結びつける。今回の読書ではそう感じました。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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