本を訪ねる

読書は自分を知る旅

やり過ごすことで、出来ることにエネルギーを集約する。

どうにもならないことはやり過ごす。

 部屋を綺麗に保つ方法として、『掃除をする』という方法が思い浮かびますが、もう一つの方法として、『ゴミやほこりなどをなるべく出さないように工夫をする』という方法もあります。

 今回の読書感想は、こちらです。↓

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 あなたの心の「ごみバケツ」を空にする本

 デイヴィッド・J・ポーレイ【著】

 坂東 智子 (ばんどう ともこ)【訳】

本書著者紹介より…

 著者のデイヴィッド・J・ポーレイさんは、コンサルティング会社モーメンタム・プロジェクト社社長で、国際ポジティブ心理学協会副事務局長です。

 人生やビジネスに「幸福」「成功」「思いやり」を増やすことを使命とし、精力的にセミナーや講演活動を行っています。

 デイヴィッドさんの提唱する「『ごみバケツ』の法則」は48か国語に翻訳され、100か国以上の人が実践。

 心理学者・教育関係者・トップアスリート・政財界のリーダーからも絶大な支持を受けています。

「『ごみバケツ』の法則」とは?

 本書で紹介されている「『ごみバケツ』の法則」とは、宗教・人種・文化・経済的事情・学歴にかかわりなく、誰にでも今すぐ活用可能な「できるだけムカつかず、かつ他人をムカつかせることなく生きるためのルール」です。

 『ごみバケツ』は、主にムカついて周囲にイライラ(ごみ)を投げつける人の状態を指しています。『ごみバケツ』は、周囲はもちろんのこと、自分自身がなってしまうこともあります。

 本書は『ごみバケツ』にならず、イライラに使わないで済んだエネルギーを本来のやりたいこと、やるべきことに集約する方法が記されています。

 本書は、ムカついている人を『ごみバケツ』と表現していますが、ムカついた人に出会った時、ムカつきそうになった時に「『ごみバケツ』になっている!」と頭に思い浮かべると、その状況に冷静な対処ができるようになる気がしますね!

感想①自分にコントロールできないことは、スルーする。

 本書を読んでいて、確かにそうだと思ったのことがあります。

 それは、「相手のイライラや理不尽な怒りは、コントロールできない」ということです。本書では、そんなイライラ(ごみ)は、受け取らずにやり過ごすことをオススメしています。なぜかというと、イライラ(ごみ)を受け取ると、そのイライラ(ごみ)を自分の心で処理することになり、かなりのエネルギーを使うことになるからです。職場や学校、あるいは家庭でイライラ(ごみ)を受け取り1日中、気持ちが落ち込んで過ごすことって誰にでもあると思います。

 誰かからの理不尽なイライラ(ごみ)を投げつけられたからと言って、親切に受け止めることはないと思いました。理不尽なイライラ(ごみ)は物質ではないので、スルーしてそこらへんに落ちても地球環境には、なんら影響はありません。

 イライラして周囲に八つ当たりしている人を見かけたら、「ああ、『ごみバケツ』になっているな」と気が付きましょう。そうすることで冷静に対処できるはずです。

 理不尽なイライラ(ごみ)を投げつけられたからといって、自分も『ごみバケツ』(ムカついた状態)にならないように気をつけよう!

 相手の心はコントロールできないけど、自分の心は自分次第。

 ムカつくことに、エネルギーを使わず自分にエコで行きたいと本書を読んでいて思いました。

感想②過去の(ごみ)をバケツから処分する。ないはずの(ごみ)をため込まない。

 本書では、自分の記憶の中やこれからの予測にもイライラ(ごみ)は存在しているとあります。過去に起きたネガティブな出来事、未来に起こりうるネガティブな出来事がそれです。僕自身は、過去の出来事で誰かを責めてしまったことも、未来に起こりうる不安から周囲へ不安をもたらしてしまったことも、心当たりがあります。きっとその時は、僕が『ごみバケツ』になっていたんだと思います。

 過去も未来もコントロールできないものです。本書では、過去の嫌な出来事を思い出すことに関して、過去に起きた出来事を思い出しているのではなく、最後に思い出した時の印象を思い出していると書かれています。過去の嫌な出来事に関してもコントロールできないものなので、もみ消したり、否定や分析等をせずに笑って見送ったらいいと本書には、あります。さすがに、嫌な出来事をすぐに笑ってスルーするのは難しいような気もしますが、嫌な出来事を思い起こすことで、エネルギーを無駄にしているのは確かなので、なるべく試してみようと思います。

 未来の予測に関しては、起きてないことで不確定ですが、現在とつながっていることは確かです。未来の不安に使っているエネルギーを、現在に集約することで不安を回避できると考えて行動することで『ごみバケツ』にならずにすむと思います。未来のために『今、ここ』に集中したいですね。

 過去は変えられないし、未来も決まっていない。過去も未来も現在の自分の考え方で、自由にコントロールできる。今に集中しよう!

感想③出来ることに目を向けることで人生は、自由になる。

 生きているとどうにもならない理不尽なことはよく起きます。しかしそのどうにもならない理不尽なことをコントロールしようとすることで、できることがドンドン狭まっていくように思います。どうにもならないことにエネルギーを注ぐことは、自分の心をムカつかせ、イライラ(ごみ)で埋め尽くし動けなくなってしまいす。まさに心が『ごみバケツ』になってしまうのです。そして自分の心からごみがあふれてしまった時、まわりの大切な人にそのイライラ(ごみ)を意図せずして投げてしまうこともあるのです。

 なるべくごみをため込まないことが大切です。そのためにはまず、理不尽なイライラ(ごみ)は、拾わない、スルーする。そして出来ることにエネルギーを集約することで出来ることをドンドン増やしていく。

 どうにもならないことにエネルギーを注ぐより、出来ることにエネルギーを注ごうと本書を読んでいて思いました。

本書より、『ごみサイクル』と『感謝サイクル』について…

 始終、「ごみバケツ」化している人たちは、「ごみサイクル」の中で生きている。「ごみサイクル」には、世界中の「ごみバケツ」が供給する負のエネルギー(=ごみ)が充満しているため、彼らは常に、プレッシャーとストレスにさらされ、重荷を抱えたような気分でいる。

 「感謝サイクル」のエネルギー源は、やさしさと希望だ。あなたが、周囲に感謝の気持ちを示すことで、「感謝サイクル」にエネルギーが供給され、「感謝サイクル」を通じて、あなた自身に還元される。「感謝サイクル」に生きている人は、自分がしてもらったことをありがたく思い、周囲への感謝の気持ちを素直に表す。物事のマイナス面は最初から眼中に入れず、常にプラス面に目を向けているので、ネガティブな発想を持つこともない。

 

 心に何を入れるかはコントロールできる。

 心を『ごみ』で埋めるか、希望を入れるかは自分次第!

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 本読みで心に希望を集めよう!