本を訪ねる

読書は自分を知る旅

怒られたときの本能は現代社会では役に立たない/つい顔色をうかがってしまう私を手放す方法を訪ねる2

現代の『怒られたとき』と本能のギャップ

 人が恐怖を感じたとき、脳の『偏桃体』が活性化する。そして、恐怖に対して、本能的に次の3つの行動をとるようになると今回の読書では語られていました。

 

  1. Fight(闘う)
  2. Fly(逃げる)
  3. Freeze(死んだふり)

 

 3つのイニシャルをとって『3F』と言うそうです。

 

 この本能的な行動『3F』ですが、とっさの危機には役に立つものの、現代社会では、あまり役に立たないと著者は言います。

 

 なぜなら、職場で上司に怒られたとき、『上司を殴ってだまらせる』や『上司のいない場所に逃げる』や、『死んだふり、だんまりを決め込む』などを行っても、問題を解決することは、難しく、殴った場合などは、間違いなく大問題となるからです。

 

 殴れば、大問題。

 

 逃げても結局は、元の場所に戻らざるをえない。

 

 だんまりでは、余計に怒られる。

 

 心身ともに耐えられないくらいに疲弊していて命の危機がある場合は、その職場から逃げるというのは選択肢にはいってもよいかと思いますが、そこまでではないと感じる『怒られ』では、大抵の場合逃げるという選択肢はとらないはずです。

 

 本能のままに危機回避をすることが難しいのが、現代社会の危機的状況。

 

 今回、読書をしながらあるものが頭に思い浮かびました。

 

 それは、怒りをコントロールする『アンガーマネジメント』です。

 

 アンガーマネジメントというものができたということは、本能的に『怒る』ことも現代社会では、あまり役に立たないということなのだと思います。

 

 本能を使った『怒る』も『怒られる』も現代社会では、役に立たない。

 

 そう考えると、怒りのコントロールの『アンガーマネジメント』だけでなく、『怒られる』場合の思考のコントロールも必要なのではないでしょうか。

 

 本能ではなく、理性を使った『怒られ方』があれば、相手を警戒する労力を軽減できるのではないかと今回の読書では感じました。

 

 本能をつかった選択肢が、現代社会の私たちを苦しめるのなら、どんな方法が現代社会で活きるのだろう

 

 本を巡る旅におつきあいいただき、ありがとうございました。

 

 今回も前回に引き続き、『顔色をうかがう』についての本を読みました。

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