本を訪ねる

読書は自分を知る旅

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだらを読む⑧/強みと弱みについて

 長所と短所、どちらに着目する?

 強みをより強化するのと、弱みを克服するのではどちらがいいのか?長所と短所に向き合うことについて考える読書でした。

本日の本

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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら

岩崎 夏海(いわさき なつみ)【著】

歩くヒントになるコトノハ

「そう。マネジメントというのは、弱みに着目せず、これを組織の中で中和する。けど、教育というのは弱みに注目して、これを克服させようとする。成長というのは、単に強みを伸ばすということだけでなく、弱みを克服することも含まれているからね。だから、マネジメントと教育というのは、そもそも全く異なることをしているんじゃないか——って思わされたの」

どんな時期なのかが大切

 弱みに着目することで、短所を克服する。強みに着目することで、より長所を生かした活動をする。どちらが大切なのか?最近手にした本では、弱みに向き合うことで強さを見い出すといった本をいくつか読んできました。

 

 僕が最初に読んだビジネス書は本書の前作「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」でした。その時に得た気づきは『強みを生かすことが大事』というものでした。この気づきは、これまでにとても役に立ちました。

 

 最近は、弱みについて取り上げた本をいくつか読んだことで『弱みに向き合うことの大切さ』について興味が湧いてきているところです。

 

 そこで、最近疑問に思うことも出てきました。それは、「強みと弱みのどちらに目を向けた方がいいんだ?」ということです。

 

 「強みを生かす」ということに関しては、これまでに確かに重要だなと実感したことは多々あります。その一方で「弱さに向き合う」ことの大切さも必要だと感じることもよくありました。

 

 今回の読書では、その疑問に対して腑に落ちた部分がありました。

 

 それは、場面やタイミングで「強み」と「弱み」のどちらに着目するかを決めることが大切で、どちらか片方が重要ということではない。ということでした。

 

 例えば、本書にある教育とマネジメントでは、教育の場では「弱み」に向き合う。マネジメントでは「強み」を生かすといった具合に、練習と本番で着目する部分を変えることが大切だと今回の読書では気づかされました。

 

 職場でも教育期間、研修期間というものがあると思いますが、その期間は「弱み」に向き合う。その期間を過ぎて本番が来たときには「強み」を生かす。

 

 「弱み」に向き合うことで、自分の「強み」がより実感できる。そして本番は見つけた「強み」を生かしつつ、「弱み」を他のメンバーと互いにカバーし合う。それが理想なのかなと感じました。

 

 学業でも「弱み」にしっかり向き合いつつ、選択のときが来たら「弱み」と向き合った中から確信を得た「強み」に着目した選択肢を選ぶ。

 

 試す期間は「弱み」を経験し、実践の期間がきたら、見出した自分の「強み」を生かすことに集中する。それが大事だと思いました。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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