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読書は自分を知る旅

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだらを読む⑤/型にはまってみる

 効率的に体で覚える

 何かを覚えるときや始めるときに、どんな風にスタートを切るか。今回の読書では体でまずは覚えるというやり方もあるというのを知りました。

本日の本

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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら

岩崎 夏海(いわさき なつみ)【著】

歩くヒントになるコトノハ

 「型というのは、初めはそれをすることの意味が分からないの。なぜ構えはこの位置で、なぜこの位置まで竹刀を振り上げ、なぜこの位置まで振り下ろすのか、誰も教えてくれない。でも、それを反復しているうちに、やがてふと、その意味が腑に落ちる瞬間があるの」

 その意味とは、例えば「それが最も効率的な体の使い方だ」ということだったり、「そうすることでスピードが増す」ということだったりする。

できる人の型にはまってみる

 『百聞は一見に如かず』と本書にあるように、行動してから行動の意味を汲み取る。行動する。体で考え、理解する。そういうやり方もありだなと思いました。

 

 スタートする前に、徹底的に調べて、頭で理解したとしてもなかなか実感がわかないということはあるかと思います。または、先輩などに説明をこと細かに受けたとしてもやったことないことに関しては、ぼんやりと想像して「そういうこともあるんだ」と、どこか他人事ということもあるのではないでしょうか。

 

 まずはやってみる。そうすることで、いまは何が足りなくて、何が必要でと、ドンドン課題がクッキリ鮮明になってくる。体感することで、理屈ではない直感的なものが働いて、感覚をつかんでいける。

 

 単に行動をするだけでなく、その分野の熟練者の行動を『マネてみる』。熟練者と呼べる人たちに関しては、教わってもレベルが違いすぎて時として理解できない場合もあるはずです。

 

 熟練者の行動を『型』として、その『型』にはまってみる。『型』にはまるというと個性をつぶすような気がしてあまりいいイメージがないように思えるが、質を向上させるには、言葉で理解するよりも体で覚えた方が直感的で早く上達する可能性がある。

 

 本書で語られているように『型』にはまるというのは窮屈に感じると考えられます。しかし、一度は窮屈に感じても『型』を理解し、自分のものにできれば、元々が熟練者の『型』にはまっていたので、やれることが大幅に増えて結果的には自由度の高い取り組み方ができると考えられます。

 

 一度は『型』にはまってみる。そこから自分の目線では見られなかったものに気づくことができるかもしれません。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら [ 岩崎夏海 ]

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