本を訪ねる

読書は自分を知る旅

鈍感な世界に生きる敏感なひとたちを読む3/限界を知ることの大切さ

 限界を知ること、伝えることが限界を超えることよりも大切

 人それぞれで、能力には個人差があります。それぞれに違いがあっても必ず限界はあるものです。今回は、限界に達した時にどうするのが良いのか考える読書でした。

本日の本

f:id:raiku8:20210328224039j:plain

鈍感な世界に生きる敏感な人たち

イルセ・サン【著】

枇谷 玲子(ひだに れいこ)【著】

歩くヒントになるコトノハ

 忘れないでいただきたいのは、あなたの目の前でドアが開くとき、ほかの1つ、または複数のドアが開くことがよくあるということです。

限界を認めることで歩き始める

 悲しいことに、自分の持てる能力という物には誰しも限界というものがあります。できる範囲と限界の境界線から、限界の向こう側へ越えられないとき、どんな感情を持つでしょうか。

 

 

 もしも、限界を越えられないことに怒りを感じるなら…

 

 本書には、怒りはさまざまな障害をはねのけるためにつくられた強烈なエネルギーで、何かに対して怒っている場合、その怒りの矛先の現実を変えようとする希望が隠れているとあります。

 

 あらゆる物事の限界に直面したとき、怒りを覚えるなら、それはまだ希望を持って向き合っているということ。

 

 ただ、限界はやはり限界なのです。

 

 そこで、無理をしてもエネルギーを消費しつづけるだけになります。一度、難しいことなのかもしれませんが、限界を認め諦めることもときには必要になってきます。

 

 怒りには希望が隠れている。希望を諦めたなら、怒りは悲しみへ変わる。

 

 一度は深い深い悲しみを味わうことになるかもしれません。しかしその悲しみを受け入れ、悲しみの感情が心から過ぎ去っていったときに新たな可能性が見えてくる。

 

 限界を受け入れたとき、新たな可能性が見えてくる。

 

 そして、限界を受け入れたなら、限界を超えることのないように工夫をしてみる。

 

 簡単ではないように感じることですが、誰かから限界以上のことをお願いされたときなどに、自分にはこれ以上はできないと伝える。

 

 これからやることにも、自分の限界をしっかり踏まえて計画を立てる。

 

 限界を超えることを、誰か、もしくは自分自身が要求するようなことは、案外あるものです。

 

 仕事、家事、育児、会話、遊び、交流。

 

 限界を超えることを勇気をもって受け入れ、伝えることができれば、最初は悲しみが訪れたとしても、その悲しみは過ぎ去り、新たな可能性が見えてくる。

 

 今回の読書ではそう感じました。

 

 最後までよんでいただき、ありがとうございました。

鈍感な世界に生きる 敏感な人たち (Highly Sensitive Person (HSP) ) (心理療法士イルセ・サンのセラピー・シリーズ) [ イルセ・サン ]

価格:1,650円
(2021/3/30 21:41時点)
感想(5件)