次の文章の()に適切な語句をいれなさい。/なぜあなたは自分の「偏見」に気づけないのかを訪ねる2
答えは当たっていると思いたい
テストの問題で次のような問いを見かけたことがあると思います。
『次の文章の()に適切な語句をいれなさい。』
前後の文章から、()の中に当てはまる語句を予測する問題です。
今回の読書では、先の問いのようなことを日常でも行っているんだということを知りました。
例えば、『以下の特徴からどんな人物かを当ててみてください。』
1人目
- 髪を金髪に染めている。
- 流行りのファッション。
- 会話は話すことの方が多い。
- 趣味は、スポーツ観戦。
- 音楽は、ヒップホップをよく聴く。
2人目
- 黒髪でぼさぼさ、額にはバンダナをまいている。
- 黒縁メガネ。シャツをズボンにIN。大きなリュックサックをしょっている。
- 会話は、趣味以外では積極的には話さない。
- 趣味は、アニメ鑑賞。
- 音楽は、主にアイドルグループの歌を聴く。
1人目と、2人目でどんな人物像が浮かんだでしょうか。
おそらく、ほとんどの人は、1人目は社交的な人物。
2人目は内気な人物を思い浮かべたのではないでしょうか。
特徴などを過去の記憶や経験と結び付け予測しようとする。まさに()に適切な語句を入れるようなものではないでしょうか。
そして、気を付けないといけないのは()に当てはめたことが必ずしも正解ではないということです。
本書によると、正解でない場合でも、自分の出した答えを正当化した態度や認識をすることがあるようです。
「あの人は、明るく社交的だから内気で話下手な私の悩みなんて理解できないだろうな」と感じたことがあるとします。
その「あの人」も、もしかすると、昔は、内気で話下手だったけど、社交的になるような行動を起こして今があるのかもしれません。
「あの人は私のことを嫌っている」と感じたとしても、「あの人」は単にどう接していいかわからなくて距離を置いているのかもしれません。
新しいことに対して、過去の経験や知識から予測することしかできないとしても、必ずしも過去の正解が今回の正解とは限らないということを、少しでも頭の片隅に置いておきたいと思いました。。
目の前にあるパズルの欠けている場所に当てはまるピースが、今持っているピースとは限らない。
無理にはめようとするとパズルの絵は違和感のあるものになる。
新しいピースは、手のひらの外。
本を巡る旅におつきあいいただき、ありがとうございました。
今回の読書も前回に引き続き、「偏見」をテーマにした本です。
なぜあなたは自分の「偏見」に気づけないのか
ハワード・J・ロス【著】
御船 由美子(みふね ゆみこ)【訳】
なぜあなたは自分の「偏見」に気づけないのか 逃れられないバイアスとの「共存」のために [ ハワード・J・ロス ] 価格:2,640円 |