興味の外側へ興味を持つ/人は、なぜ他人を許せないのか?を訪ねる4
無関心の中にある興味
ネット記事でも、動画配信サイトでも、何か1つ見ると、「あなたにおすすめ」として、『似たような記事や動画』を自動的にピックアップしてくれる。
興味あるもの、好きなものを簡単に見ることができるので、関連したものを自動的に探してくれるのは、とても便利に思います。
その反面デメリットもあるということを、今回の読書では、知ることになりました。
自分の興味を、自動的に分析し検索してくれるネット社会ですが、興味を深掘りできる反面、関心の薄いものに触れる機会が減るというデメリットがあるようです。
興味があるものだけに触れていると、それが『当たり前で、正しい』と思うようになりやすい。
趣味や興味に関連したニュース、動画、ネット記事。
何度も似たようなものばかりを見ていると、『これ以外にあり得ない』と思えてくる。確信を得る。
興味の中だけに意識を向けていると、その外にあるものが、時として『異常で、間違っていること』に感じるようになるかもしれません。
『許せない』という感情がやってくるのは、『自分の世界の内側』だけを見ているときにおきるものだと本書を読んでいて感じました。
相手の感情や考えが、必ずしも自分の興味のある世界に存在するとは限りません。
『自分の世界の外側』に目を向けることから、相手を理解し、『許す』につながる。
また、『興味の外側の世界』を知ることで、より『自分の世界の内側』を理解することにもつながるはずです。
『自分の興味あること』とは、無数の『自分の無関心なこと』のなかに存在していると考えられます。
自分の見ている世界の外側には、さらに大きな世界がある。
外側に目を向けずに内側だけに常識を見い出すと、許せないことが多くなる。
興味の外側にも目を向けて、許容範囲を広めていきたいと思います。
アウトドアが好きなら、インドアを体験してみる。インドアが好きならアウトドアを体験してみる。
役割分担が『勤務』なら『家事』に関する本を読んでみる。『家事』が主なら『ビジネス書籍』を読んでみる。
興味外のことを知る、体験することで、『興味のある世界』もまた違った景色を見せてくれるかもしれません。
急に違ったことをするのは、 無茶のように思えます。
そんなときこそ、『誰かの世界』が数多く発信されているブログや動画配信サイトで、違った世界をのぞいて知るというのも有用に感じます。
世界はとてつもなく広大で、無数の考えがある。
本を巡る旅におつきあいいただき、ありがとうございました。
本日も前回に引き続き、『許せない』と『正義』をテーマにした本を読みました。
人は、なぜ他人を許せないのか?
中野 信子(なかの のぶこ)【著】
価格:1,320円 |