なんとも素敵な「マ」/LISTENを訪ねる15
会話の「間」には、「場所」を提供する
「こんにちは、今回の読書で印象的だったことは、えーと……
…
…
…
…
…
…
…それは、会話の「間」についての話しです。」
会話の途中や、誰かが話しているとき、「話に間が空く」とどんな気持ちになって、どんなことをしようと考えるでしょうか。
「そうなんですか。へぇ~」
「そうなんですよ。」
……
…
私は、会話が途中で途切れてしまったら、焦ったり、居心地が悪くなったりします。
「まずい!何か言わなくては、なにかお互いに共通しているなにか……」とか考えたりして、とても焦ります。そんなときに限ってなにも話題が浮かびません。
他に、相手が話している途中。
「昨日、こんなことがあって、その時に思ったんですけど、なんていうかその………」
…と回りくどかったり、考えがまとまっていないなと感じた場合。
相手の会話に「こういこと?」や「それは、こういうことだよね。こうやったほうがいいよ。」と話をかぶせたり、言いたいことの内容を予測して答えたりしてしまいがちです。
私自身は、話に話をかぶせたことも、会話を遮られたこともあります。
会話を遮られると、仮に言いたいことが当たっていても、寂しい気持ちになったりします。
会話を遮るときは、「言いたいことは、こういうことかな」と見当がついた時点で、早押しクイズかのごとく会話を遮ってしまいます。
会話の「間」は、不快に感じたり、不安を覚えたりすることが多いように思います。その不快感から「間」を埋めようとしてしまいます。
しかし本書には、「間」の沈黙を受け入れることで、相手の考えがわかったり、間違うことが少なくてすむとあります。
相手の話しを遮って話しをすることで、相手の本当の気持ちが分からないまま会話を進めてしまうことも考えられます。そうすると大きなすれ違いを生むこともありえます。
焦ってしゃべってしまうことで、余計な一言を発してしまうなんてこともあります。
「間」を受け入れることでそうしたことを回避することができるかもしれません。
沈黙を受け入れることで、相手を受け入れることにつながる。とてもいい考えだなと思いました。
会話の「間」は、つながりを断つ恐怖に感じるけれど
会話の「間」を受け入れることは、相手を受け入れることにつながる。
つながりには、適度な「間」が必要なのかもしれない。
本を巡る旅におつきあいいただき、ありがとうございました。
今回も、前回に引き続き、聴くをテーマにした本です。
LISTEN
ケイト・マーフィ【著】
篠田 真貴子(しのだ まきこ)【監訳】
松丸 さとみ(まつまる さとみ)【訳】
LISTEN--知性豊かで創造力がある人になれる [ ケイト・マーフィ ] 価格:2,420円 |