誤解の話し/LISTENを訪ねる10
誤解は色んな違いから生まれる
今回は、誤解の話しです。
キャッチボールをしていて、野球ボールを相手になげたとします。その野球ボールが、相手がキャッチしたときには、バスケットボールになっている。通常のキャッチボールでは、そんなことはまずありえませんね。
もしも、キャッチボールが会話のキャッチボールだったなら、どうでしょう?
『応援しているよ』という意味合いでなげた『頑張ってね』を、相手は、『努力が足りていないよ』という意味で受け取ってしまい、落胆してしまう。
こういう言葉の意味のすれ違いは、日常によくまぎれていると思います。
『良いもの』と一口に言っても、『素材が良いもの』、『コスパが良いもの』、『貴重なもの』など、『良いにもの』にも人それぞれで様々な意味合いがあります。
大切に思っているもの。生まれた場所の価値観や文化、表現の仕方。無意識にある感情。家族内でつちかった価値観。日常生活で経験したこと。その日の体調や気分。
多くの要素が絡み合って、投げかける言葉は、形を変える。
誤解は、違う人間であれば、どうしても起きるもの。
だからこそ、相手のことを知ることが大切。
そして、自分がどう受け止めるかを知るためにも、自分を知ることも大切。
自分は何に価値を見い出し、どんな文化に触れて、どんな常識を身につけ、どんな表現をするのか、無意識にどんなことにどんな感情を持つのだろう。今日の体調や気分はどうだろう。
誤解は個性からくるもので、誰でも個性がある。
自分の個性、相手の個性、どちらにも耳を傾けることが、誤解を減らすことにつながる。
誤解についての面白い発見につながる読書でした。
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回も前回同様で、聴くをテーマにした本です。
LISTEN
ケイト・マーフィ【著】
篠田 真貴子(しのだ まきこ)【監訳】
松丸 さとみ(まつまる さとみ)【訳】
LISTEN--知性豊かで創造力がある人になれる [ ケイト・マーフィ ] 価格:2,420円 |