環境で変わるやり抜く力/やり抜く力を訪ねる5
環境が変わるとやり抜く力にも影響する
私たちは人生の教訓を肝に銘じ、慣れない状況のなかでがんばっていくうちに、やがて新しい考え方や行動が身について習慣となる。そしていつのまにか、以前の未熟な自分の姿など思い出せないようになる。そしていつのまにか、以前の未熟な自分の姿など思い出せないようになる。
やり抜く力 第5章「やり抜く力」は伸ばせるより。
やり抜く力
アンジェラ・ダックワース【著】
神崎 朗子(かんざき あきこ)【訳】
今回、読んだ内容では、やり抜く力は、遺伝か、経験か?というものだった。
著者は、遺伝も経験もやり抜く力に影響をおよぼすが、環境の与える影響がきわめて大きいと本書で語っている。
環境とは、社会全体や、身近な生活環境、そして年齢のことを指すらしい。
社会全体で言えば、戦時中を生き抜いた世代や、戦争を体験していない世代では、戦時中を生き抜いた世代の方がやり抜く力は強いそうだ。
戦時中を生き抜いた世代のやり抜く力が強い理由は、その世代の「ひたむきな情熱」や「粘り強さ」が重んじられた文化が大きく影響していると著者は言う。
生活の環境によっても、やり抜く力は変化するようだ。学生が進級するにつれ、考え方が大人びたり、就職や昇進、兄弟ができるなど立場が変わることで考え方が成熟し、やがてやり抜く力にも影響を及ぼす。
年齢も環境への適応に影響し、やり抜く力を変化させる。年を重ね、失敗や挫折などから立ち直る方法を学ぶ。学んだ経験から、今後の問題にも対応しやすくなってくる。
何をやってもダメだと思うときこそ、自分自身を責める前に、環境を見直すのは良いことなのかもしれない。
社会全体を変えるのは難しくても、身近な環境で変えられることは、時間、場所、習慣など、いくつかあるのではないだろうか。
そして、今の上手くいかない状況も、年を重ねることでやり抜く力の糧となるかもしれない。
やり抜くためにどんな環境が必要だろう?
やり抜く力となる思い出はどんなものがあるだろう?
現状も、やり抜く力となる経験のひとつに違いない。
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
やり抜く力 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける [ アンジェラ・ダックワース ] 価格:1,760円 |