本を訪ねる

読書は自分を知る旅

環境で変わるやり抜く力/やり抜く力を訪ねる5

環境が変わるとやり抜く力にも影響する

 私たちは人生の教訓を肝に銘じ、慣れない状況のなかでがんばっていくうちに、やがて新しい考え方や行動が身について習慣となる。そしていつのまにか、以前の未熟な自分の姿など思い出せないようになる。そしていつのまにか、以前の未熟な自分の姿など思い出せないようになる。

やり抜く力 第5章「やり抜く力」は伸ばせるより。 

 

f:id:raiku8:20210808184017j:plain

やり抜く力

アンジェラ・ダックワース【著】

神崎 朗子(かんざき あきこ)【訳】

 

 今回、読んだ内容では、やり抜く力は、遺伝か、経験か?というものだった。

 

 著者は、遺伝も経験もやり抜く力に影響をおよぼすが、環境の与える影響がきわめて大きいと本書で語っている。

 

 環境とは、社会全体や、身近な生活環境、そして年齢のことを指すらしい。

 

 社会全体で言えば、戦時中を生き抜いた世代や、戦争を体験していない世代では、戦時中を生き抜いた世代の方がやり抜く力は強いそうだ。

 

 戦時中を生き抜いた世代のやり抜く力が強い理由は、その世代の「ひたむきな情熱」や「粘り強さ」が重んじられた文化が大きく影響していると著者は言う。

 

 生活の環境によっても、やり抜く力は変化するようだ。学生が進級するにつれ、考え方が大人びたり、就職や昇進、兄弟ができるなど立場が変わることで考え方が成熟し、やがてやり抜く力にも影響を及ぼす。

 

 年齢も環境への適応に影響し、やり抜く力を変化させる。年を重ね、失敗や挫折などから立ち直る方法を学ぶ。学んだ経験から、今後の問題にも対応しやすくなってくる。

 

 何をやってもダメだと思うときこそ、自分自身を責める前に、環境を見直すのは良いことなのかもしれない。

 

 社会全体を変えるのは難しくても、身近な環境で変えられることは、時間、場所、習慣など、いくつかあるのではないだろうか。

 

 そして、今の上手くいかない状況も、年を重ねることでやり抜く力の糧となるかもしれない。

 

 やり抜くためにどんな環境が必要だろう?

 

 やり抜く力となる思い出はどんなものがあるだろう?

 

 現状も、やり抜く力となる経験のひとつに違いない。

 

 本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。

やり抜く力 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける [ アンジェラ・ダックワース ]

価格:1,760円
(2021/8/29 23:26時点)
感想(17件)