幻想的競争を手放す/反応しない練習を訪ねる5
本当はない競争を追い求めるか
本を訪ねるへようこそ!
こんにちは、ライクです。
勝敗、優劣を決める競争というものがこの世の中には多く存在します。勝敗や優劣を決める競争に知らぬ間に身を置いたとき、どのようなことが必要になるのでしょうか。
本日の訪ねる本
反応しない練習
草薙 龍瞬(くさなぎ りゅうしゅん)【著】
歩くヒントになるコトノハ
社会における競争は、本来必要もないのに、誰かの都合で作り出された部分も多分にあります。本来は必要のない「バーチャルな競争」に、いつの間にか参戦させられていることも、事実としてあるのです。
本当に求めているものは勝敗なのか?
朝のテレビ番組の星座占いを見たことがある人は多いはずです。星座ごとの運勢を良い運勢順にランク付けするというもの。
1位になれば最高の気分で1日が始まり、最下位になればが最悪な気分で今日を過ごす。もしも、占いを見なければどんなふうに1日をスタートしていただろうか。違う気持ちで1日をスタートしていたに違いありません。
朝の占いに限らず、売れ筋ランキング(音楽、映画、書籍)、人気レストランのランキングなど、生活を送るなかで順位付けされているものは多々あります。
しかし、作り手が1位を追い求めているとは限らないし、利用者も上位のものを必ずしも求めていると決まったわけではありません。
悲しみに暮れている人を笑顔にしたいと作った音楽が結果的に1位になった。
順位的には上位ではないが、あの店の料理や雰囲気が自分の好みだ。
意図せずして参加させられたランキングが、必ずしも勝敗や優劣を決めるわけではありません。
学校や会社、家庭などでも競争は作られる。
学校を卒業し、社会に出たとき。学生として高評価を得ていた部分が、就職した先で高評価を得るとは限らない。転職した場合もそういうことは起こりうるのではないでしょうか。
両親から他の兄弟や、いとこなどと比べられることがあるかもしれない。勉強の成績や職業で比べられることで、勝った気分や負けた気分になることもあるはずですが、そこに自分や兄弟、いとこの人生の優劣など存在しない。誰だって人それぞれで幸福、不幸に感じることは違うからです。
学校や会社、家庭などで作られる競争の勝敗、優劣は、その場を離れてしまえば意味をなさなくなるでしょう。
いつのまにか競争に参加してしまったとき、競争で勝ち続けることが幸福とは限らない。また負けることが不幸とも限らない。
勝つことで、負けないためのプレッシャーに常に襲われる。
負けることで、肩の荷が下りて楽になる。
必要なことは、自分が何を求めているかを知ることだと今回の読書では感じました。
本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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