本を訪ねる

読書は自分を知る旅

注文する?それとも質問する?/GIVE&TAKEを訪ねる5

 思いやりのある質問を贈ろう

 こんにちは、ライクです。

 今回も「与える」をテーマにした本を訪ねます。

 

 日々を送る中で、意見を言うことや、提案をする機会というもがあるかと思います。そういった状況が訪れたとき、相手に考えが伝わるようにするには、そのまま言うことだけが唯一の方法ではないかもしれません。

本日の訪ねる本

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 GIVE&TAKE

「与える人」こそ成功する時代

アダム・グラント【著】

楠木 建(くすのき けん)【監訳】

歩くヒントになるコトノハ

 交渉上手はかなりの時間を費やして、「相手側の視点」を理解しようとしていることがわかった。交渉がうまい人の発話のうち21パーセント以上を質問が占めていたが、それに対して平均的な人は10パーセント以下だった。

なにが良いかは「相手」しだい

 「勉強しなさい!」や「ここはこうした方が上手くいくよ」、「絶対にこっちが正しい」、「それはお金の無駄遣いだよ」など、誰かからアドバイスや指摘を受けたり、はたまた提案や忠告をしたことはないだろうか?

 

 心から相手のためを思って発した言葉でも、相手に届かない。むしろ「余計なお世話だ」「それは実際にやってない人にはわからないよ」などと思われたり、もしくは、思ったことはないだろうか?

 

 どんなに素晴らしい成果をもたらす、アドバイスや指摘であっても、相手の心に届かなければ、意味をなさない。

 

 アドバイス、指摘、忠告というものは、自分の考えや想いであって「自分視点」にたった発言に受け取られてしまう。

 

 相手の視点に立つには、「こうしなさい」の注文よりも、「これについてどう思う?」といった質問の方がいい。

 

 相手に、「わたしからの注文」を贈るのではなく、「あなたへの質問」を贈る。

 

 質問の答えをだすのは、質問された側、つまり相手であり、「相手の視点」にたった答えが導き出されるようになる。

 

 「相手の視点」に立つこととは、憶測ではなく、問い導き出すこと。

 

 「将来、就きたい職業があるっていってたね。そのために今から出来ることは何があるかな?」

 

 「この場合はどうすればいいかな?」

 

 「どうすることが最善かな?」

 

 「それに出費することは君にとってどんな価値があるの?」

 

 注文は、批判されたように感じることもあるが、質問は、否定も肯定もなく、心の内を話すきっかけになる。

 

 心の内を外に出すことで、相手も初めて相手自身の考えに気が付くことができる場合もある。そこから「相手視点」にたった答えが初めて見えてくる。

 

 今回の読書では、質問で「視点」を変えることの重要性に出会いました。

 

 最善のアドバイスとは、相手を想った質問から生まれるものかもしれせん。

 

 本を巡る旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 またどこかでお会いしましょう。

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