本を訪ねる

読書は自分を知る旅

親切の心は人から人々へ流れていく/GIVE&TAKEを訪ねる2

 誰かへのやさしさは他の人々へ流れていく

 こんにちは、ライクです。

 今回も前回にひきつづき、「与える」ことを題材にした本を訪ねていきます。

 

 誰かから優しさを受け取ったとき、反対に冷たい感情を与えられたとき、手に入れた気持ちは周囲にどのように作用し、風景をどんなふうに変えるのでしょうか。

本日の訪ねる本

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GIVE&TAKE

「与える人」こそ成功する時代

アダム・グラント【著】

楠木 建(くすのき けん)【監訳】

歩くヒントになるコトノハ

 「恩送り(Pay forward)」と呼ばれる行為は、感謝の気持ちに対する自然な反応であり、そこには、人助けをごく当たり前のものにしたいという願いが込められている。

与えるは与え合うへ、与え合うが価値を増やす

 本書には、与えることは三段階(最初の人から次の、次の、次の人)まで影響が広がるとある。

 

 このことから考えられることは、1人のために与えた「何か」は、1人だけでなく、与えられた人と関わる人物や、その場にいる周囲の者たちにも「何か」は、流れていくというこだ。

 

 重要なことはその「何か」がどんなものかということだ。

 

 例えば、その「何か」が、優しさや、思いやりであれば、その気持ちは、助け合いをしやすい環境を作り上げるだろうし、逆にイラ立ちや敵意のような感情であれば、不信感がその場を満たし、奪われまいと身構える。なんとも生きづらい状況を生み出してしまう。

 

 ほんの些細な「優しさ」や「敵意」が、その周囲の環境に大きく影響してしまうことがある。

 

 小さなゆずりあいが、巡り巡って全体が、生きやすい環境をつくる。

 

 小さな奪い合いが、周り周って全員が、満たされない世界をつくる。

 

 「何か」を与えるとき、それはほんの小さな、些細なものに見えるかもしれないが、流れ、流れてやがて周囲を包み込む大きなものへと変化する。

 

 誰かに手を差し伸べるのか

 

 誰かの手を叩き落とすのか

 

 それは、大きな流れにつながる選択肢になる。

 

 本をめぐる旅にお付き合いありがとうございました。

 

 またどこかでお会いしましょう。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [ アダム・グラント ]

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