本を訪ねる

読書は自分を知る旅

平凡は恥ではない

誰もが平凡でよいのだ

 今回は

 本当の勇気は「弱さ」を認めること

 1章『「いつも何かが足りない」という不安』の読書感想になります。

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本当の勇気は「弱さ」を認めること

ブレネー・ブラウン【著】

門脇 陽子(かどわき ようこ)【訳】

 

 本書には、ヴァルネラビリティVulnerability〕という単語がでてきます。傷つきやすさ、もろさ、攻撃や批判などを受けやすいこと、などの意味を持つようです。本書は、「弱さ」との向き合い方について書かれている本のようです。

社会が「特別」を良しとするので「恥」をかかないよう特別であろうとする。

 ナンバーワンより、オンリーワン。誰もがそれぞれで良いところがある。人それぞれ違って良い。そんな言葉をずいぶん昔から聞いてきたような気がする。今回、本書の1章を読んでみて1つ気づかされた。

 

 「特別」であることの必要性ってあるのか?ということだ。確かに、人それぞれ。しかし、必ずしも他の誰かと違う「特別」秀でた部分を持たないといけないのか?

 

 社会の中もそうだけど、家庭の中でも「特別」であることが良いとされることってありますよね。誰だって、自分の子どもは特別であるだろうし、反対に子供からしても、自分の両親は特別の存在のはず。

 

 いろんなところで、「特別」であることが美徳とされている。誉め言葉にも使われたりする。しかし、「平凡」だとちょっと劣っているように感じたりする。「君、平凡だね!」と言われると、なんだか悔しい気持ちになりませんか?

 

 そうすると人は、「平凡」であることの恥ずかしさから、「特別」であろうと努力する。度が過ぎれば、平凡に感じる自分自身に苦しむことになる。社会や家庭、様々な場面で「恥」をかきたくないから。

 

 「特別」を探せないとどうなるのか?きっと、「特別」なところなんてない自分に落胆し、自己否定をしてしまうのではないか。

 

 社会がもっと「平凡」であることを良しとする社会であれば、人はのびのびと生きていけるのかもしれない。みんなと同じで良い、むしろ「平凡」であることは素晴らしいと感じることができる社会なら、誰もが自己肯定感を持ちやすくなるのかな?1章は、そう考えさせられる読書でした。

1章「いつも何かが足りない」という不安より

 「私はこれでよい」と思えずに苦しむ人が増える原因、平凡な人生には意味がないというメッセージの氾濫が見えてくる。

さいごに

  1章では欠乏感、「足るを知らない」ことの問題についても書かれています。これもなるほどと、思わず納得してしまう内容でした。

 

 「特別」が良いとされる世の中だけど

 「平凡」であることの良さも同じくらいに語られる世界になるといいな。

 「平凡」ってことは、1人じゃないということでもある。

  そう考えるとなんか安心感がもてませんか?

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 ホンヨミで、社会の当たり前の中にある不思議に気づこう!

 

本当の勇気は「弱さ」を認めること [ ブレネー・ブラウン ]

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