本を訪ねる

読書は自分を知る旅

1秒1秒生まれる気持ちで

瞬間、瞬間を生まれる感覚で生きる

 今回の読書感想はこちら↓

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心配事の9割は起こらない

枡野 俊明(ますの しゅんみょう)【著】

はじめにより、本書のタイトルについて

 著者の枡野俊明さんによると

 本書のタイトル『心配事の9割は起こらない』は

 心にわだかまったり

 心を落ち込ませているものは

 客観的に見れば、「なんでもない」ことが多いというところから名付けたそうです。

「いま」を生きるということ

 今回は、第一章「さっさと減らそう、手放そう、忘れよう 禅的、不安と悩みの遠ざけ方」の読書感想になります。

 

 本書の帯に作者の枡野俊明さんについて簡単な紹介が書かれています。

 枡野俊明さんは

 禅僧にして、大学教授、庭園デザイナーと多彩に活躍されている方のようです。

 

 本書は、禅僧としての話が主になっています。

 第一章では、いくつか禅語というものが紹介されています。

 「へぇ、そんな言葉があるのか」と新しい発見があって面白いです。

 

 第一章を読んで感じたこと、

 それは…

 「いま」を生きるということは「いま」に生まれることなんだ

 ということです。

それは、「いま」に必要か?

 誰しもが、生きていれば様々な経験や物を手に入れていきます。

 目に見えない精神的なもの。

 目に見える物質的なもの。

 

 しかしその中には、持っているがゆえに

 「いま」を生きることを妨げているものもあります。

 

 望んだものが手に入らなかったことで生まれる「執着」

 過去の自分が手に入れた「栄光」

 築き上げてきた「立場」や「地位」

 「いつ使うかわからない物」

 

 それらは、「いま」を生きるために必要なことと向き合おうとした時に

 自分の視界を妨げてしまいます。

 

 「執着」は、「いま」自分を支えてくれているものを隠してしまう。

 「過去の栄光」は、「いま」の自分の状況を冷静に見る目を曇らせてしまう。

 「地位」や「立場」を守ろうとすれば、本来の目的を見失う。

 「いつ使うかわからない物」は視界に入る度、精神的にも雑念を生み出す。

 

 本書を読んでいて感じたことは

 「人は、様々なものにあふれた世界で生きている」ということです。

 

 たくさんのものが手のうちに入ってくるこの世界で

 それらのしがらみにとらわれることなく生きるには

 「いま」この瞬間に生まれた感覚を持つことなのだと思いました。

「いま」に生まれる感覚で生きる

 「いま」に意識を集中することは、難しいと感じます。

 「過去」や「未来」さらには、「空想」に意識が傾くことがほとんどだと思います。

 

 作業をしながら「このあとの予定はどうしようか」と「未来」に意識を傾ける。

 もしくは「さっきのは、失敗だったなあ」と「過去」を振り返る。

 「もしもこうなってしまったらどうなるんだろう?」と「空想」にふける。

 

 「過去」や「未来」、「空想」にとらわれないようにするには

 「いま」生まれた気持ちで生きるように意識することなんだと考えました。

 

 「執着」や「栄光」、「立場」や「地位」、「いつ使うかわからない物」

 それらをいったんリセットし、「いま」生まれた感覚で

 「いま」に必要なものに向き合っていく。

 

 そうすることで、新たな発見や、良い生き方につながると

 本書を読んでいて感じました。

第一章「さっさと減らそう、手放そう、忘れよう 禅的、不安と悩みの遠ざけ方」より…

 現在を生きているとき過去はすでに死に、その現在もたちまち過去となって未来に生まれ、それが現在となるのです。

さいごに…

  第一章で紹介されている「禅語」では

 ひと呼吸するその瞬間、瞬間を一生懸命に丁寧に生きるという意味を持つ

 「一息に生きる」

 ひとつ捨てることは執着からひとつ離れることから、惜しむことなく喜んで捨てる 

 「喜捨

 以上2つに興味をもちました。

 

 いつも手に入れることばかりに目が行ってしまいますが

 手放すことも大切だと感じさせる内容でした。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 ホンヨミで一瞬、一瞬を生まれたように生きよう!

 

  以前に読んだ「いま」を生きる本の読書感想↓

raikuhon.hatenablog.com

 

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