その長所短所は誰から見たものか?
自分と向き合う
今回は、幸せになる勇気、第三部【競争原理から協力原理へ】の読書感想になります。
幸せになる勇気
岸見 一郎 (きしみ いちろう)・古賀 史健(こが ふみたけ)【著】
あなたの長所・短所は誰が決めたものか?
人には誰しも長所・短所があります。
その長所、短所とどう向き合うかが大事なんだと、第三部【競争原理から、協力原理へ】を読んでいて感じました。
正確には、どう向き合うかというよりは、「長所・短所の判断を誰に預けるか?」とでもいうのでしょうか。
あの人が褒めた長所、教えてくれた短所
例えば、誰かに自分自身の価値の評価を預けたとすると、その誰かの価値基準で自身の人生が左右されることになります。
多くの人は、褒められると嬉しく感じ、「また褒められたい」とやる気になり、頑張ることができるでしょう。しかし、「褒められる」というのは、誰かの基準であり、自身の基準ではありません。同様に叱られるとういうのも誰かの判断基準に基づくものです。
誰かというのは、1人の人かもしれないし、家族や、学校や会社などの組織です。
学生であれば将来の職業を、親や先生に打ち明けた時、「良いね!頑張ってね」「応援しているよ」となる場合もあれば、「その仕事で食べていけるのは、ほんの一握りだけ、やめておきなさい」や「あなたには、無理」となる場合もあるでしょう。
社会人であれば、「今度も期待しているよ」や「あなたがいたおかげで良い結果になった」と言われる場合もあれば、「もっと頑張って」や「そんなんじゃ他でもやっていけないよ」となる場合もあるでしょう。
そしてその誰か基準の判断は、大きな共同体(会社や学校など)になると、多くの人との比較となる場合もあります。
大勢の人との比較になった時、上には上がいて、下には下がいるといった構図ができあがります。そうすると上を見上げれば劣等感が生まれる。下を見れば、その下にいる者たちを見下す。他の人を否定すらする環境が生まれることも考えられます。
誰かに評価を預けることは、誰かの意図した人生を歩むことになる。
周りとの比較で評価された場合、他の人を「敵」と見なしてしまう恐れがある。
なるべくそうならないよう勇気をもって自分の評価は、自分で評価できるようにしたいものだと感じました。
人は弱くていい、だからこそ強い
第三部を読み終えて、人は劣等感や弱さを持っていてもよいと思えました。
第三部【競争原理から協力原理へ】では、人は他の生物より弱い。
弱いからこそ共同体をつくり、協力関係の中に生きているとあります。
誰かと自分を比較して、自分が優れている、または劣っていると考えるよりも、自分と向き合い、自身の長所短所を見極める。
自分の良い部分を周りに役立てて、弱い部分を誰かに補ってもらう。
そうすることができるのが、人間だれもが持っている長所であり、強さだと感じました。
第三部【競争原理から協力原理へ】より…
「人と違うこと」に価値を置くのではなく、「わたしであること」に価値をおくのです。
あなたの個性とは、相対的なものではなく、絶対的なものなのですから。
最後に…
第三部【競争原理から協力原理へ】では、「ほめてのばす」ことの否定と「メサイヤ・コンプレックス」についての話がとても興味深かったです。
幸せになる勇気、第三部【競争原理から協力原理へ】の読書感想は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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