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読書は自分を知る旅

成功と幸福は同じではない。

高校生との哲学人生問答

 こんにちは、ライクです。

 今回の読書感想はこちらです。↓

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 17歳の特別教室 哲学人生問答 【著】岸見 一郎

  著者の岸見一郎さんは、哲学者です。哲学と並行してアドラー心理学の研究もされています。ベストセラー【嫌われる勇気】の共著者でもあります。

哲学とは?

 岸見一郎さんによると、哲学とはギリシア語で「知を愛する」という意味で、社会や文化の価値観に疑問を持つこと。

そして、哲学の中心的なテーマは、人生をどう生きるか、幸福とはなにか?だそうです。

母校での特別授業

 本書は、岸見一郎さんが、母校である洛南高等学校で、行った特別授業を元に再構成されています。

 嫌われる勇気で哲人と青年がアドラー心理学について問答をしたように、岸見さんが、母校の高校生の問いに答えていく内容となっています。

2部構成 

 本書は第1部「よく生きるということ」と、第2部自立するための3つの条件の2部構成になっています。

 今回は主に第一部「よく生きるということ」についての感想を書いていきたいと思います。

 どう生きたいか?

 おそらく、ほとんどの人が、幸せな人生を送りたいはずです。

 本書で、ギリシア古代ローマの哲学者は、「人は幸福であることを望む」と説いていると書かれています。

  「幸福になりたくない」「不幸になりたい」という選択肢は、初めからないとのことです。

 では、よく生きるってどういうことでしょうか?なんでも思い通りになることでしょうか?

幸福はオリジナル、成功は一般的

 本書では、幸福は質的でオリジナルなもの、成功は量的で一般的なものと説明されています。

 

 成功とは、進学校の受験に合格した。大企業に就職した。医者になったなどの、一般的に人生を送るうえで、安定していて良いと思われるもの。また数であらわされるもので、平均をはるかに上回る売れ行きなどです。

 

 幸福とは、例え一般的に見て成功とは言えなくても、本人が良いと感じられるもので、人それぞれでちがいます。量に関係なくたった一つでも、それは素晴らしいと思うことができるものです。

 

 成功したからといって、幸福になれるかというとそうではないこともあるとわかりました。

 

 では、「よく生きる」とはどういうことでしょう?

よく生きるとは、自分で選ぶこと

 本書を読んでいて感じたことは、自分の人生は自分で選び、生きていくことが大事なんだということです。

 

 上記で書いた成功例ですが、将来やりたい職業のために進学校へ進んだ。医者になって人の役に立ちたい等、自分で選び進んだ結果なら幸福につながります。それこそ幸福は人ぞれぞれなんだと思います。

 

 自分の幸福のために生きようとすると、親や、先生、周囲がそれを止めることがあると本書では語られています。確かによくあることだと思います。僕にも経験があります。

 

 その時に、勇気を出して自分の選択肢を選ぶことが幸せに近づく方法なんだと改めて気づかされました。

 

 職場等で場の雰囲気にのまれることなく、このほうが良いと思うことがあれば意見や提案をしていきたいと思います。本書を読んで結果がどうあってもその方が経験としては、良いものが得られると感じたからです。

 

存在するだけで幸福にしている

 また本書では、人は存在するだけで周りを幸せにしていると説いています。

 僕の経験ですが、隣に住んでいた家族に幼稚園くらいの元気な娘さんがいました。特に近所付き合いをしていたわけではありませんが、時おり聞こえてくる元気な声から、僕も気持ちが明るくなることがありました。

 

 今もいるだけで誰かを幸せにできている。

 誰のためでもなく、勇気と自信をもって自分の人生を生きよう。

 それはまた誰かを幸せにすることにつながるのだから。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 本読みで次回も新しい発見を!

 ※ちなみに本書は図書館で借りました。もしかしたら最寄りの図書館にあるかもしれません、本書が気になった方はお住いの街の図書館のホームぺージ等で検索してみるのも良いかと思います。