本を訪ねる

読書は自分を知る旅

良い意味で人は人。

聞くこと、話すこととは?

 こんにちは、ライクです。

 今回の読書感想はこちら↓

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プロカウンセラーの聞く技術話す技術

【監修者】 浮世 満理子/水島 広子/諸富 祥彦

 ※本書は上記3名の方が、監修のもと出版されているようです。

 

 本書の監修者紹介によると…

 浮世満理子さんは、プロスポーツ選手や芸能人、企業経営者のメンタルトレーニングを行っていたり、心のケアの専門家育成などをされているそうです。

 

 水島広子さんは、精神科医で、対人関係療法の日本における第一人者だそうです。

 

 諸富祥彦さんは、明治大学文学部教授で臨床心理士、上級教育カウンセラー、学会認定カウンセラーなどの資格を持っているそうです。

 

 本書は本のタイトルの通り、聞く技術、話す技術をプロのカウンセラーの監修者3名が解説しています。

 

 僕は結構、会話に苦手意識をもっているので本書を手に取りました。

 そもそも聞くとは?話すとは?どう言うことでしょう?

良い意味で、人は人

 本書には聞き上手、話し上手になるための技術が57の極意として、紹介されています。

 読んでみて感じたことは、話す技術は「発信」することで、聞く技術は「受信」することなんだということです。当たり前のことですよね。でも、この「発信」には自分の感情を、「受信」には、相手の感情を尊重することこそが大事なのだと本書をよんで考え至りました。

話す技術上達には、自分の気持ちを伝える

 例えば相手に自分の思いや考えを伝えるときに、「そういうことは、世間一般的にどうかな?」や、「周りがこう思うんじゃない?」など遠回しに遠慮するような伝え方ではなく、「私はこう思うからこうして欲しい」「わたしは、それをやってくれて嬉しい」などしっかり自分の意見として「発信」することが話す技術の上達には必要だと感じました。

聞く技術上達には、相手の気持ちに寄り添う

 相手から相談をうけた時に、「それはどうかな?こうしたほうがいいんじゃない?」や、「要するに、こういうことなんだね。」など、自分視点で相手の話したことを判断、集約するのではなく、しっかり相手の話を聞く、受け入れて寄り添うことが「受信」する技術の上達には必要なんだと感じました。

 話すことは自分の気持ちや考えを発する。

 聞くことは相手の気持ちや考えを受け止める。

 シンプルなことなんですが、普段の会話でよりよく伝えよう、よりよく返答しようと複雑な会話をしてしまい、逆に伝わりにくくなっていることがあることがあるんだと気が付きました。

  シンプルに「発信」「受信」するコツは、良い意味で人は人だと、自分の考えと周囲や相手の考えを分けることだと思いました。

不思善悪の心構えで話を聞く。

 本書で印象に残った言葉があります。それは、「不思善悪の心構え」です。監修者の諸富祥彦さんによると、仏教用語で、善悪の判断をしないという意味だそうです。善悪で相手の話を判断すると、相手も本音を言えなくなってしまう。

 

 聞くことに必要なのは善悪の判断ではなく、相手の気持ちに寄り添うこと。相手の気持ちに添った会話をすることで、相手も自分の気持ちに向き合って、答えをだしていけるようになるそうです。

 

 確かに話を聞くとき、自分の価値や世間の一般的な基準で相手の話の善悪を判断していることって、普段からあるように思います。今後は相手の話に本当の意味で、耳を傾けていくように心がけたいです。

監修者3人がそれぞれに同じ手法を用いて解説をしていることがある。

 本書は57の極意の1つ1つを、3人の監修者が代わる代わる解説して進んでいくのですが、それぞれが同じ手法を用いて解説をしていることがあります。

 

 例えば、相手の会話を繰り返すことで、相手に自分の気持ちを整理、気づかせる「オウム返し」や、相手の考えを引き出す質問の技術として、回答が「はい」か「いいえ」しか答えられない質問ではなく、自由に答えられる「オープン・エンドな質問」等です。

 

 おそらく、これらは、聞く技術、話す技術の基本中の基本、言い換えれば、王道ということなんだと思います。

最後に

 会話はおそらく誰にとっても、うまく伝わったり、返すことができると嬉しいと感じるものだと思います。

 

 そんな会話の上達に必要なことは、良い意味で人は人と、自分の気持ちと相手の気持ちを分けて、受け入れること、伝えることだと思いました。

 

 会話はシンプルに、着飾らなくていい。 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 次回も本読みで新たな発見を!